本日より開催の東京でのグループ展で展示のお知らせです。
展示作品は、今回初めて公開する写真になります。
まだ課題もあり今後も撮影は続きますが、今現状を自分自身の中で記録する意味でも、そして、皆さんにも手に取ってみていただきたいことから自家版冊子を制作しました。
下記、展示詳細です。
【 Tokyo Documentary Photo 2024 】
今年は4会場で開催いたします。
私は、その中の吉祥寺のGALLERY KAI、2階部分に展示予定です。
GALLERY KAIのメンバーでは、29日16:30〜より、インスタライブを予定しています。
その他会場のインスタライブも、各SNSにて。
インスタアカウント→ @tokyo_documentary_photo
詳細はwebなどで随時更新される予定です。
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●開催日程
2024年6月28日(金)~7月7日(日)12:00~19:00
*最終日17:00まで/入場無料
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●開催場所
GALLERY KAI・キチジョウジギャラリー・BANSHAN GALLERY・TOKYO BRIGHT GALLERY
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●出展作家
上吉川祐一・川畑嘉文・木村旬太・齊藤小弥太・佐方晴登・張鈺・冨永晋・豊田有希・萩原昌晃・坂東正沙子・藤元敬二・丸山耕・森佑一・山田諭
【冊子・SASANQUA発売開始】
展示写真を含む21点を収録。
A5版、34P(表紙含む)
6月28日、会場、web、snsなどで販売開始予定。
詳細は改めて紹介します。
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今回展示する写真は、坂本しのぶさんという一人の女性を撮影したシリーズです。
しのぶさんは、母親のお腹の中で水銀の影響を受け胎児性水俣病患者として生まれました。
15歳の時、ストックホルムで開かれた第一回国連人間環境会議に母と共に行き、自身の姿をもって水俣病の被害を世界へ向けて訴えました。それから今でも、水俣を訪れる人や、時には自信が県内の学校や県外へ出向き水俣病のことを伝える活動を続けています。
私は当初、「自分を見てください」と自身の姿をもち訴えるしのぶさんの意志の強さに圧倒され、同じ熱量でカメラを向けることはできないと思っていました。何より、水俣からでれば初期の水俣病像が更新されていないことに違和感を感じ、それをなぞるような病像や存在にカメラを向けようと思っていませんでした。
しかし、3年前、ひょんなことから水俣病胎児性患者の人が家族と過ごすために作られた施設で働くことになり、しのぶさんと出会い、週に1回すごす日々が始まりました。
その中で強い印象だったしのぶさんとは違い、いつも悩んで悩んで、決断してもまだ悩んでいて、小さく眠る姿を見て、メディアを通して知っていたように思っていた印象とは全く違う一面が見えてきて、そのままのしのぶさんを撮りたいと思いました。
今回は、初めて本作品を発表しますが、まだ始まりにすぎません。
まだ未完成な段階ではありますが、今現状を見てほしいと思っています。そして未完成でも形にして残していきたいと考え冊子制作を行いました。いろんな人の目を通し、また水俣へ帰ってアップデートし続けたいと思います。
余談ですが、私たちはたまに喧嘩をします。よく考えると似たもの同士でした。でも家族以外でここまで素直にぶつかれることも内心、今では嬉しく思います。
水俣へ越して来年で10年ですが、ようやくスタート地点にきたように思います。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。
2024年6月28日 豊田有希
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